お土産

旅行のお土産を貰うのは嬉しいものです。親しい人から「旅行に行く」と聞けば、お土産を期待する気持ちが、抑えがたいのも人情でしょう。

 今回は「お土産」と題しての寸劇です。参加者がくじ引きでペアとなり、ひとりが旅に出る役、もうひとりは、お土産を待つ役です。待つ人は、欲しいお土産を「特産品リスト3品(文字で書かれている)」から“ひそかに”(この時点で旅行者役はリストを見ていない)欲しい一品を選び、品名は言わずに、その特徴を言葉で伝えます。
もしも品名をズバリ言ってしまったら、お手付きということで、残り2品の中から選びなおす約束で開始しました。
 
旅行先に島根県を選んだAさんに、ペアとなったaさんが「朝ごはんにヨーグルトを食べるので、ヨーグルトと一緒に食べるものが嬉しい」と伝えます。
bさんは、鹿児島県に行くBさんに「野原で飼われて、自由に草を食べている動物の切り身」をリクエストしますが、Bさんは、目を大きく見開き、呆気にとられた表情、何のことか全く見当がつかないようです。
cさんは「記念として残したいから、食べ物でない品がいいです」と京都に向かうCさんにお願いしました。

次はA、B、Cさんが特産品リスト(先にa、b、cさんが文字で見たのと同じ3品を、カラー写真で示したリスト)から期待されている品を選ぶ番です。
Aさんは「生(なま)干し柿」「銘菓 若草」「ワイン」を前にしばらく悩んだ後、「ヨーグルトにワインをかけるかな」と自信なさそうにワインを選びました。aさんは笑顔で受け取りながらも「生干し柿のつもりだったんです」。そういえば、干し柿はドライフルーツ、ドライフルーツはヨーグルトにしばらく漬けると美味しい、とは男性のAさんになじみがなかったようです。
先に困った表情だったBさんは、「薩摩揚げ」「黒豚生ハム」「薩摩きんつば」を前にすると、即座に黒豚生ハムを選び、安堵の笑顔で届けます。bさんは「まあ、遠くからわざわざ有難うございます」と、それは嬉しそうに丁寧なお辞儀をされました。
おしまいはCcペアです。
Cさんは「京風呂敷」「和菓子」「漬物」の写真カードから2枚を取り上げ、「僕はお菓子が好きなんで、風呂敷でお菓子を包みました」。ひと工夫のお土産にcさんが感激したところで、今日のリハビリ寸劇は幕を閉じました。

20221011