おいしい給食

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。

 市原隼人さん主演の「おいしい給食」というコメディドラマがあります。1980年代の中学校を舞台に、市原さんが給食をこよなく愛する教師を演じ、笑いあり、時々お涙あり、のストーリーが展開されます。ドラマでは、“鯨の竜田揚げ”、“冷凍みかん”、“揚げパン”、ミートソースやカレーをかける“ソフト麺”など、懐かしの給食メニューがたくさん出てきました。ちょうど私が小学生の頃の時代設定で、「今日の給食は何が出てくるのだろう」と毎日ワクワクしながら待っていたことを懐かしく思い出しました。

 

 先日、当院のお昼の給食は巻き寿司でした。いつも巻き寿司やちらし寿司は毎月の行事食として出てきます。今回は通常の日の献立だったため、「今日は何のお祝いですか?」と、お見舞いに来られたご家族が何人も聞いて来られました。面会前のご家族がすでにご存知なのことを不思議に思った受付の職員が尋ねてみると、どうやら“今日の給食”を患者さん自身がスマートフォンで撮影し、家族に送っておられるようでした。それに対して「好きなメニューで良かったね」、「美味しかった」などのメッセージが交わされ、患者さんが食事の時間をとても楽しみにしている様子が伝わってきました。

 退院後アンケートの返信にも、お寿司だけでなく、ハヤシライス、ラーメン、お好み焼きなど、入院中に美味しかった思い出のメニューがたくさん書かれています。もちろん“医食同源”ですので、毎日好きなものを提供するわけにもいきません。塩分を控え目に、栄養バランス、食べやすさ、カロリーを考えながらの献立が基本です。最近は、「薄味で美味だった」、「退院後にどんな食事を食べたら良いか、毎日の給食メニューがとても役立っている」など、健康を意識した声を多くいただくようになりました。

 

 当法人の初代理事長は、「患者さんを元気にするにはまず食事から。口から食べて元気になってもらいたい。」とよく言っていたそうです。そのため、一人ひとりにきめ細やかな対応ができるように、開業以来全て自前で給食業務を行っています。噛みやすく飲み込みやすい食事作りだけでなく、ここ最近は、食欲が上がらずリハビリを行うのに必要な栄養量が確保できない高齢の入院患者さんが増えています。聞けばご自宅におられる時から食が細いようで、そう簡単には食事量が増えません。患者さんが楽しみながら食べられるように、そして健康で元気にリハビリができるような食事提供を目指し、味付け、メニュー、彩りや香り、栄養を補助する食品の提供などの工夫を行いながら、栄養課が毎日朝から晩まで頑張ってくれています。

 

冒頭のドラマには、“給食をたくさん食べてもらい、学生に大きく育って欲しい”という、給食スタッフの思いが語られる場面が出てきます。私も毎日検食で当院の給食を食べていますが、単に栄養バランスが取れて美味しいというだけでなく、当院のメニューからは、“患者さんにしっかり食べて元気になってもらいたい”という気持ちを感じます。

最近の病院給食は、食材費の高騰、水道光熱費の上昇、人手不足など様々な逆風が吹いていますが、それらに負けずに、これからも患者さんが元気になれるような食事提供を目指して、栄養課と一緒に頑張っていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いします。