11月4日 開業記念日 ~思いを継ぐ~

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
確か3年程前だったと思いますが、数百年続く京都料亭の代替わりの番組をやっていました。丁度自分が病院長になったばかりだったので、そのテーマに興味を惹かれました。その番組の中で先代が、「代替わりというのは味や料理方法を継いでいくのではない。そこに伝わる『思い』を継いでいくことなのだ」と、話していました。
私は創業者である父を大学3年の時に亡くしましたので、どういう思いでこの病院を建てたのか、これから何をしたいと思っていたのか直接聞いたことはなく、その当時リハビリの話すらした覚えがありません。急に病院長に就任することになり、これからどのように運営していくか日々大きなプレッシャーを感じている時のことで、「味や調理方法ではなく、思いを継ぐ」という言葉にハッとさせられました。

朋和会で考えてみると、それは「理念」を継いでいくことにあたります。28年前に比べると、医療もリハビリも介護も変わり、当然朋和会の中身も変わっています。しかし「信じ合い、明日を拓く」という理念は、変わっていません。

 

今もこの理念を基に教育が行われ、それが職員の中にDNAのように刻みこまれ、スタッフが変わってもリレーのように受け継がれてきました。創業者がどういう思いでリハビリ医療を行ってきたかは、職員の「朋和会DNA」を通じて、知らない間に私にも刻み込まれていたのです。それに気付いた時、自分のすべき事がやっと分かり、呪縛から解かれたような気がしました。
考えてみると、創業時のトヨタは織機を作っていましたし、最近の松下は住宅機器、ソニーは金融業もやっています。事業内容は変わっても、創業時の理念や社是は受け継がれています。理念というのは、その法人が考え行動するときの一番大切な考え方となります。

確かな信頼関係によるチーム医療と、未来へ向けてフロンティア・スピリッツを胸に挑戦したい、という思いが、「信じ合い、明日を拓(ひら)く」という言葉に込められています。28年前の「思い」を受け継ぎながら、職員一同、これからも頑張っていきたいと思います。