通常業務の再開

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
このたび病院HPや広報誌でお知らせしたとおり、6月18日に判明しました新型コロナウイルス感染については、入院中の患者さんやそのご家族だけではなく、皆様に大変なご心配とご迷惑をおかけすることになりました。スタッフの懸命な対応、入院患者さんとご家族のご協力により、7月2日以降は陽性者が発生せず、7月17日より通常業務を再開できました。
この1ヶ月とても長く感じましたが、多くの皆様からご心配と励ましを頂き、我々は頑張り抜くことができました。特にスタッフから、ただの一人も陽性者が出なかったことは特筆に値すべきことです。
しかし患者さんにとって大切なリハビリの機会、ご家族と過ごす時間、そしてスタッフの日常生活など、多くのものが失われました。通常業務を再開することができましたが、今回の感染について、終息(完全に終わる)とも収束(一定の状況に落ち着く)とも言えず、素直に喜べる状況にないのが現状です。
しばらくは何も手につきませんでしたが、ようやく少し振り返ることができるようになりました。思い出すのもつらい出来事でしたが、いくつかの教訓も得られました。それらを含め、少し皆さんにお話できればと思います。
先月6月17日に、研修医時代から私が大変お世話になっているリハビリ科医局の先輩から電話がかかってきました。昨年からリハビリの学会や大学の医局会も全てリモート参加で、その先生と直接話をするのは1年半ぶりくらいでしたので、しばらく近況を報告し合っていました。
「ところで1つお願いがある。岡本の病院はコロナの対策をしっかりやっているから、今年のリハビリ科同門会誌に『リハビリ病院の新型コロナウイルス感染症対策』について原稿を書いてくれないか?」というのが電話の要件でした。私は、「確かに職員はしっかり対策をやってくれています。でも当院はクラスターを経験したわけではないし、コロナ感染症治療後の患者さんの受け入れもまだ実績がありません。皆さんの参考になるような内容が書けるか自信がないのですが・・・」と答えました。その時は「まあ、よろしく頼むよ」の一言で押し切られてしまいましたが、まさか翌日あんなことが起こるとは、全く想像していませんでした
(次回に続く)