地域リハビリ研修会 祝100回

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
当院では、毎年5~6回「地域リハビリ研修会」を開催しています(→院長ブログ2014年6月参照)。先月行った「生活をよくする排泄ケア ~あの人にピッタリのケアを見つける!」がちょうど100回目でした。今回は実際にケアを行っているご家族や介護職の方々だけでなく、診療所の先生にもご参加頂き、皆さん熱心に実習や質問をされていました。
当法人は1986年(昭和61年)の開業時から、前理事長が「大切なのは障がい者を取り巻く社会の人達の啓蒙であり教育である」と口癖のように言っていた影響で、ホームヘルパーや地域の住民向けの研修会を院内外で定期的に開催していました。そして地域リハ広域支援センターに認定されたのをきっかけに、それらを「地域リハビリ研修会」と名称を変え、2001年(平成13年)に第1回目を開催しました。
 講義だけでなく、体験型の実習を交えつつ、高齢者リハビリモデル3本柱(脳卒中、廃用予防、認知症)を主なテーマとして企画してきました。しばらくの間、開催の予算や地域リハ広域支援センターの名称が無くなりましたが、「地域のための研修会なので頑張って続けよう」、という当時の病院長の方針で、何とか今日まで続き、とうとう100回目に達しました。
これらの研修会を含む地域支援活動には、大切な点が3つあると考えています。
 1つ目は「自立のための支援であること」です。必要以上の手厚過ぎる支援は、結局患者さん自身の自立や、家族との自立、そして地域社会自体の自立を妨げてしまいます。
 2つ目は「継続した支援を仕事として行うこと」です。ボランティアであれば、その人の都合の良い時だけ行えば良いですが、仕事だとそうはいきません。やると決めたら継続して責任を持って行わねばなりません。こちらの自己満足に終わることなく、本当に地域の人達のニーズに応えているか、その人達の役に立っているか、ということが大切です。
 3つ目は「専門職の視点で関わること」です。リハビリの立場として先ほど述べた自立支援を念頭に、医療・保健・福祉・行政・地域住民などの組織・機関と協力し、立場の違いを乗り越えて一緒に活動することが大切です。
開業以来、「専門職の視点から」企画した「患者・家族・地域の自立支援」のための研修会を、責任を持って「継続的」に行ってきました。毎年少しずつの積み重ねですが、それが100回も続きました。当法人のスタッフの努力に感謝すると同時に、その力を誇りに思います。
 これからもスタッフと一緒に頑張っていきますので、是非地域リハ研修にも足を運んで下さい。スタッフ一同お待ちしております。