退院後のフォローアップ~回復期リハ病棟 新時代へ~(2)

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
先月(院長ブログ2017年12月)、退院後のフォローアップによって得た経験やノウハウを入院リハビリにいかに取り入れるかが大事な点の一つ、とお話しました。
今回は、もう一つの大事な点についてお話しします。
以前、退院後は「維持期」と呼ばれ、回復期リハ退院時が能力の到達点と考えている人が多くいました。しかし、重度障害や高次脳機能障害などでは、「生活期」において少しずつ改善が見られることが少なくありません。一方、実生活で初めて現実と直面し、うつ状態や引きこもりに陥ることもあり、これらは数カ月ではなく、年単位で関わることで初めて経験できます。それを重ねていくと、どのくらいのスパンで患者さんの生活やそれを支えるリハビリを考えていけば良いかが見えてきて、そして入院中にすべきことがだんだん分かるようになってきました。例えば自動車運転や職場復帰などは、入院中の患者さんが希望することが多いのですが、その障害の程度によっては長い目でみていく必要があります。我々が関わる内容については、身体的、認知的、精神的に相応しい時期があります。しかし、最近の学生を見ていると、患者の重症度やその相応しい時期を無視した近視眼的な概念と教育が蔓延しているようにも思えます。
入院期間が短くなってきていると言っても、人間の身体の回復が驚異的に高まったわけではありません。ましてや本人の主体性や意欲は言うまでもなく、“時間が薬”になることがあります。数ヶ月ではなく、年単位の長期を知るからこそ、目の前の患者さんに適切なアプローチができるのではないでしょうか。先月のブログでお話しした住宅メーカーのアフターメンテナンスの担当者は1年後、2年後にも来てくれました。ルーティンで15年まで来てくれるそうです。「何年、何十年とフォローアップして初めて分かることもあります。」と言われていました。自分達の満足感ではなく、顧客目線で質改善がなされていることなど、我々は他業界から学ぶことが山ほどあるように思います。
いよいよ回復期リハビリは新たなステージに突入しようとしています。フォローアップからの質改善、そして新しい制度を活かせるよう、皆で頑張っていきたいと思います。